2022.9.6
kintoneを導入したきっかけ
従来のシステム開発とは違った、自由度に魅力を感じた
従来のシステム開発だとどうしても要件定義を固めて、システム屋さんに作ってもらわないといけないのですが、要件って相当固め切らないと、あとになって修正したい箇所っていうのがどうしても出てくると思うんですね。
そこで、kintoneっていうのは、こちらである程度簡単な作業や修正がきくので、その自由度がいいなと思いました。
従来のシステム開発については、中古の仕入れ等で現在も導入しており、コストも一千万円はいかないにしても、600〜700万円程はかけるべきところだと思ってしっかりかけていますね。ただやっぱりこれも、カチッと固めて一度はこれでいけるなと思っても、あとから細かい変更はどうしても出てくるので、そういったところは追加の開発になっています。
しっかりしたシステム開発っていうのは、いろんな細かい要望、細かい調整ができるところはありがたいのですが、一方で、変更が出てきた時のフレキシブルな対応というのがやりにくいので、ここがkintoneとの大きな違いかなと思います。
本当に一長一短です。例えば、経産省が公表しているリストや、農地ナビのリストについては、今、人間の手を介さずに、システムが自動的に見に行ってデータベースに入れ込んでいくというクローリングの技術を応用させてもらったり、システムでないとできないこともあります。これからやろうと思っている登記簿謄本についても、この情報はある程度場所が決まっているので、データベースの中に人間の手を介さずに自動的に登録していく等、最新のシステムやAIの力を使っていく必要があると思っています。
ただ一方で、私たちの会社では、日常的な業務の管理や契約の流れが変わったりと変更が多々あるのですが、そういったところを柔軟に変更していって、システムに落とし込んでいくのは、kintoneが非常にいいのかなと思います。
現在のkintoneアプリの活用方法
契約書などの帳票出力の効率化、入力漏れも減った
業務の進捗管理や、あと特に役立っているのは帳票の出力です。契約書の出力については、今までだとどうしても人がやることなので間違いが起こってしまっていたのですが、必要な項目はkintone上にまとめられているので、それを帳票出力に反映させていくと、もともと入力してある情報を活用することで簡単になるし、間違いもなくなるので、非常にいいことだなと思います。
従来使用していたエクセルシートへの入力よりも、kintoneだと明確に入力項目が規定されていて、ここに入力していくんだよっていうのが決まっているので、入力の漏れもなく、情報の共有化という点でもいいのではないでしょうか。
土地売買契約書アプリ − 帳票(ドキュトーン)出力ボタン レコード詳細画面
導入後の効果
情報がkintoneに集約され、進捗管理の共有や検索スピードが向上
先程もお話しした契約書などの帳票出力が、ミスなく、ボタン一つでできるようになったので、だいぶ業務が楽になっています。
また、土地の進捗管理についても、「あの件はどうなってたっけ?」ということがあっても、今までだったら情報を探すのが大変だったのですが、kintone上で検索して今の状況がすぐにわかるので、突然のお客様からの電話の時などにも、すぐにお伝えできるというのが非常にいいなと思いますね。
ほかにも土地の進捗管理で登録している位置図や登記簿謄本について、何を保存しなくてはいけないかを項目で固め、登録するものを徹底させているので、kintone上に必要な情報が集約されていて、手元のパソコンで全員が共有できるのはすごくいいところだと思います。
土地営業進捗アプリ − 一覧画面
SACCSYの関わり方
業務効率化の完成形に至るには、自分たちだけでは難しい
月一回の定例オンラインミーティングと、なにかあればその都度チャットで色々と対応していただき、フレキシブルに、迅速にやっていただいているので、非常に満足しています。
ここまでやってほしいという要望をたくさんお願いしているので、もしかしたら他の会社さんよりもご苦労をおかけしている部分もあるんじゃないかなと思うのですが、色々とご検討していただき、やり切ってくださっています。そこはもう、とっても満足しています。
kintoneっていうのは、特別な知識がなくても作れるといえば作れるのですが、これだけで運用するのは会社としては物足りない部分があって、そこに一定のプログラムを入れていただいて、利便性を高め、サポートしてくれるサクシーさんがいてくれるのはありがたいです。
例えばドキュトーンの連携で、特約でいくつかパターンがあるのですが、プルダウンでリスト化して項目を選ぶ程度だったらできるかもしれないですが、ドキュトーンにパターンごとに選択して入れ込んだり、書類と連携させて出力させる等、我々では対応し切れないことがあります。手元で簡単に操作できるとはいっても、ここまでできないと業務効率化が完成するまでには至らないので、この辺がすごく助かっているところですね。
非常に良くやっていただいて、感謝しています。引き続き同じようにサポートいただけるとありがたいなと思います。
今後の展望
業務システムの基盤をkintoneでつくる
土地の代表地番や拡張情報が管理できるようになってきたので、今後は業務システムやメンテ等、少し複雑になってきている諸々の今やり切れていないところを、効率化していくのが目標です。会社の今ある業務をほぼほぼ網羅できるようにすることが、ひとつの完成かなと思っているので、そこをやり切っていきたいなと思っています。
余談ですが、業務システムをどこかのタイミングでシステム開発しなきゃいけないと思っているのですが、その予行練習にkintoneを使うのはどうかなと思っています。私たちはシステム屋さんが考えるデータ構成までを考えることができないので、最初に実務から形を作り、kintoneである程度再現して、この管理方法でいいんじゃないかという確証を持てたところで、本格的なシステム開発に踏み込むというか、いきなりシステム開発していくというのではなく、kintoneの柔軟に使えるという利便性を活かし、ある程度形にしてから本番で作っていくというのも、kintoneの使い方として、一つ、いいやり方なのではないかと思ったりもします。
エラーチェックに関しては、やっぱりkintoneだとシステムに比べて甘いところが出てきてしまうので、これはkintoneのいいところでもあり、限界でもあると思うのですが、そこをシステム開発に移行していくにあたって、今はkintone上でこういう管理をしていると絵が描けていることで、システム屋さんとお話しする際にもイメージを伝えやすく、お互い間違いがないシステム開発ができるのではないかなと思います。