2023.12.11
kintoneを導入したきっかけ
LINEからkintoneへ、コミュニケーション革新とデジタル化
kintone導入は、業務を円滑に進めるためのコミュニケーションの場として利用したかったというのがきっかけです。
以前は、業務に関するコミュニケーションツールとして、主にLINEを使っていました。
しかし、LINEはスタッフがプライベートでも利用しているため、仕事とプライベートの境界が曖昧になることがありました。
クリニックの施設内が広く、スタッフの数も多いので、LINEと同様に気軽に情報を共有できるツールが必要でした。
また、これまではほとんどの提出物が紙媒体だったため、その管理やパソコンへの入力、紙の保存などが手間を要していました。
作業の手間を削減し、業務プロセスをより効率的かつ透明にするために、デジタル化が必要で、そのためにkintoneが導入されました。
kintoneポータル画面
現在のkintoneアプリの活用方法
kintone導入で効率向上!スムーズな申請プロセスと情報共有の実現
現在、スタッフは毎月の申請書をkintoneで提出しています。これにより、数十人分の書類を手間なくまとめ、スペースの節約とともにデータで効率的に管理できています。
紙媒体だった申請書をkintone化することで、申請が簡単かつスピーディーにできるようになりました。
また、タブレット・パソコン・スマートフォンのどんな端末からも申請することができるので、申請する側からもとても便利なものになりました。事務業務になかなか時間が取れないスタッフも一人で処理できています。
また、申請書の管理場所も課題でしたが、ペーパーレス化でその課題も解決できたと感じています。
期限までに申請書が提出されない場合は、kintone内で個別にスタッフに対して呼びかけることができます。
修正が必要な場合や書類に不備があった場合でも、適切に指示ができ、コメント機能を利用して円滑なコミュニケーションが可能です。
そのやりとりも履歴が残るため、後から見直すことも出来て便利だなと思います。
施設内が広いため、直接声をかけるのが難しい場合が多くありましたが、kintoneの利用により時間のロスを防ぐことができています。
今までは申請書提出や、院長や上長にサインをもらいに行く際に、日々の診療の中で相手を見つけることが難しかったり、特にシフト制の職場なのでなかなか会えず、サインをもらうまでに時間がかかってしまうことがありましたが、kintoneを使うことで隙間時間を活かして確認ができ、時間の有効活用ができています。
朝礼・終礼ノートという毎日記録しているアプリは、その日に出勤していないスタッフも確認できるので、そのアプリを見ることで情報共有がしっかりできていると思います。
最近では院内カレンダーも活用の頻度が上がってきています。
また、上長から部下への発信事項や診療に関わることは、チームごとのスペースで効率的に行われています。
朝礼ノートアプリ
左:セミナー参加申請書 / 右:セミナー参加報告書
導入後の効果
実際に使っていくことで業務効率を実感、業務用の連絡ツールとして確立
導入当初は、提出物について紙でもkintoneでもどちらでも提出可能という期間を設けていたのですが、会社としてのメリハリをつけるため、この日からはkintoneでしか受け付けないという期限を決めて、kintone化することに成功しました。
提出物の把握・管理もしやすくなり、格段に業務効率が上がりました。
同時に、連絡ツールとしても大きな変革がありました。
これまでは話したいことは本人を探して直接または個別のLINEを使っていたところを、kintoneを使うことで仕事とプライベートのオンとオフを分け、簡単にコミュニケーションをとることができるようになりました。
どこにいても情報共有ができるので、お休みの引き継ぎ・上司やスタッフからの伝達事項も見逃すことなく把握することができるようになりました。
最初は抵抗があるスタッフもいましたが、ミーティングの場で実際にkintoneを使ってみる機会を設けたりしました。
適切な伝え方をすれば、「意外と簡単だね」との声もあり、入力する側の視点を考慮したアプリ作成と説明が必要だと感じています。
お知らせスペース − スレッドの活用
SACCSYの関わり方
自力で運用できるようになるための知識やスキルを教えてもらえる
月に1度、定期的にオンラインで打ち合わせをしていただいて、日々kintoneを使用して感じる疑問を改善していただいたり、新しくアプリを作成する際に手伝っていただいています。
オンラインミーティングでのやりとりやチャットでも、自力で運用できるよう知識やスキル、ノウハウを教えていただいています。
細かい申請プロセスの設定など「kintoneってすごく使えるんだな」という活用方法をご提案していただき、独自で試行錯誤しているだけでは気づかなかったことも多いので、サクシーさんにお手伝いいただいたことで、短期間で活用の幅を広げることができました。
また、kintoneアプリを通じて院内の課題に対する解決策をサポートしてもらっており、第三者の視点からの意見も受け取ることができています。
何かあればチャットで素早く丁寧に対応していただけるので、自分自身でもアプリが簡単に作れるようになり、スキルアップにもつながっています。
今後の展望
小さな課題を改善していき、kintoneの可能性を広げていきたい
展望というか課題になってくると思いますが、kintoneをより浸透させていきたいと考えています。
今はまだ、kintoneをしっかり活用できている人と、そうでない人がいるというのが現状です。
スタッフ間で温度差があるので、もう少し実務に落とし込んでいきたいなと思っています。
例えば、複数人に向けてメッセージを発信すると、特定の人からしか返信がなかったり、診療中は忙しくてパソコンやタブレットを見ることができないことが課題です。
そういった課題を解決するための方法を模索していく必要があります。
コミュニケーションツールとしての使用マナーやルールなども決めていく必要がありそうです。
まず、診療時間外の連絡については、上司から部下への指示が診療時間内に限られるようにすることが重要です。
次に、kintoneでの依頼や質問に対しては、「分かりました」「ありがとう」といったリアクションを返すことも大切です。リアクションが全く無いと、相手が理解したのかどうかわからない場合や、会話の途中で相手の返信が途絶え、伝えたいことが最後まで伝えられない場合があり、それも課題です。
そのほかにも、売り上げ管理や朝礼報告・職種別の目標達成率のグラフ化など、見えない仕事も含めて、誰がどんな仕事をしているのか業務をわかりやすく、見える化できるといいなと思っています。
kintoneでできることはまだまだ多いと考えているので、これからもサクシーさんと協力しながら積極的に活用し、そして最終的には自分たちで運用できるようになりたいと思っています。