2024.10.30
kintoneを導入したきっかけ
ノーコードで進化する業務アプリの可能性
前任の情報システム管理者が作成した幾つかの内製アプリが現行サーバOSに対応できないことが数年前に発覚し、そこから、何か別のシステムを検討することになりました。
旧アプリからの脱却を図るためにいくつかのシステムを調査していましたが、カスタマイズ性とコストの部分がネックになりました。この2点をクリアした上で更に将来性・拡張性という点が、私たちの求めているものに近いと考え、kintoneの導入を決めました。
私どもが所属する営業企画部は本来、舞台装置に関するプランや設計を担当する部門なのですが、情報システムの管理も兼務で行なっています。
その他にも建設現場での機器のセットアップや竣工後の各劇場の写真撮影、ISO9001の管理責任者など業務は多岐にわたっています。
その中で1からシステムを構築するのは難しいと思っていたので、kintoneのような直感的な操作に魅力を感じました。また、”ノーコードで業務アプリを作れる”と知り、挑戦することに決めました。
ただ、昨今の情報セキュリティに関する企業としての取り組みのハードルは、徐々に上がっていること、通常業務の負荷も増加していることから、数年前からIT系の業務のみを担当する社員を採用し、負荷軽減を図っている最中です。
サンケンエンジニアリング様 - 舞台設置の様子 -
現在のkintoneアプリの活用方法・導入後の効果
情報の一元化により作業時間の短縮を実感、さまざまなアプリの社内展開を計画中
活用状況は営業情報の管理とこれに基づく受注売上計画表です。
計画書で受注と売上の各実績の合計金額が表示されるのですが、こちらをクリックするとその金額の案件毎の内訳が表示されるようになっています。
旧プログラムでは合計しか表示されなかったため、計上抜けが無いか確認するのに別途計算し、異なっていた場合、どの案件が入っていないのか確認する必要があり、非常に手間がかかっていました。
受注売上計画表
その他会社の取り組みとして、品質管理に関する規格ISO9001を取得していることから、ISOに関連する書類の管理にも活用しようと準備しています。
例えば受注後の関連部署への連絡を行う受注連絡書及び製品要求事項レビュー記録については、元々Excelでリストを作成していたものをkintoneに取り込んでいます。
レコードの条件通知を利用することで、関連部署へ自動で通知を行えるので、各拠点間のタイムラグを無くすことを目指しています。
また、連携しているk-Reportでは、現行のシステムと同じイメージでPDF出力ができるので、データで保存でき、紙でも出力できることがとても便利だと感じています。
加えて情報システム系だとIT資産管理アプリは別アプリを利用しているのですが、その中で管理できない機器、特にサブスクに関する費用などをkintoneを使って管理しようと、準備しています。
管理したい情報は、費用情報(初期費用、契約数、月or年単価)、管理情報(ログインURL、ID、パスワード、お客様ID番号)、契約情報(年間or月額、購入日、更新日、解約日)など、まだまだたくさんあります。
受注連絡票
SACCSYの関わり方
まずは自社で挑戦し、困った時の頼みの綱
kintoneを導入しようと方向性は定めたのですが、全くのゼロの状態からやるのはあまりにも無謀だと思っていたので、開発サポートをお願いできるパートナー会社がないかとネットで調査したところ、サクシーさんを見つけました。
初回の相談で、営業情報の管理とこれに基づく受注売上計画表についてkintoneで対応可能かをご相談しました。
正式にお願いすることになってからは、当社にて元々のプログラムを紐解き、何を入力して、どの金額同士を加算するのか、どう表示させるのか、などをお伝えし、kintoneに反映してもらいました。
今は当社で先ずkintoneアプリのたたき台のようなものを作成し、こんな感じで、こういう計算をさせたい、と言ったイメージを伝えて、アプリを作成していただいています。レスポンス良くやっていただけているので助かっています。
本当はたたき台など作らず、一からお願いすればいいのかもしれませんが、設計に係る部門なので、基本的にモノを創ることは好きなこと、自分でもある程度はアプリが作れると今後のkintoneの社内展開も早いかと思って、チャレンジしています。
今後の展望
大量のデータをkintoneへ移行、データの迷子を防ぐ
現在は営業部門に係るアプリだけを社内展開しています。前述の各アプリも間も無く展開する予定です。
複雑なアプリはカスタマイズが必要になりそうなので、じっくり時間をかけて作っていきたいですね。
また、よくある話だと思いますが、Excelで作成している様々なデータは、どれが最新版なのか、どこにあるのかが分かりづらい場面があると思います。そういったものはkintoneに移行することで情報の一元化・最新化、検索の時短化を推進できればと思います。