車業界におけるDX推進:トップの想いが変えた現場改革
卸売業・小売業

車業界におけるDX推進:トップの想いが変えた現場改革

クライアント
株式会社福岡イエローハット
導入年
2023年
担当者
佐藤 和也様
連携サービス
k-Report

    kintoneを導入したきっかけ

    業務を再定義 ── 仕事は人が、作業はアプリが担う時代へ

    お客様に安全なカーライフを提供するためには、タイヤ販売員の育成・増強が不可欠です。
    しかし、タイヤ販売の業務は、車両確認やヒアリング、商品説明、見積作成など多岐にわたります。
    特に見積作成には電卓計算や在庫検索、割引確認などの手間がかかり、新人が短期間で活躍するのは難しい状況でした。

    さらに、見積書は比較検討に時間がかかり、商談中に提示できないなどの課題もあり、現場では本来注力すべき「お客様対応」に十分な時間を割けていませんでした。
    既存の見積ソフトでは十分に対応することができず、解決策を探していた中で、YouTubeをきっかけにkintoneを知りました。
    資料請求だけでは確信が持てず、サイボウズ福岡オフィスを訪問し、サクシーさんの伴走支援を受けながら進めていくことを決めました。


    現在のkintoneアプリの活用方法

    タイヤの在庫確認、価格計算、見積作成を全てアプリが導くように

    kintone導入により、在庫確認から価格計算、見積作成までをアプリ内で完結できるようになりました。


    -商談アプリ:入力項目を減らすことでタブレットでも操作しやすい仕様に-

    最大6種類のタイヤを画像付きで比較でき、工賃も自動計算されます。また、タブレットを使うことを前提として「タイピング不要」な設計です。
    見積書作成においては、工賃の暗記が不要となり、計算、割引対応も自動化されました。
    価格順や在庫順の自動並び替え、不要商品の削除、PDF出力を活用することで、タブレット一つで効率的にお客様と商談できるようになりました。
    さらに、口頭だと伝わりにくい説明を記載することで、提案力も向上しました。


    -タイヤ見積書:k-Reportと連携し、画像付きで比較しやすい帳票を作成-


    kintone導入後の効果

    止めない改善サイクル、鍵は“現場の声”

    導入当初は「電卓の方が早い」という後ろ向きな声もありましたが、現場のフィードバックをすぐに反映することを心掛け、改善を重ねました。
    入力項目の削減や自動化により、価格提示のスピードも電卓並みに。
    新人の商談対応に掛かる教育期間は2ヶ月から1週間に短縮され、「誰でもすぐに商談できる」「待ち時間が減った」「説明が分かりやすくなった」「安全啓蒙の機会が増えた」など、現場に笑顔が広がりました。
    kintoneの魅力は「早く、安く、上手に失敗できる」ことで、PDCAを最速で回せる点にあります。


    -ポータル画面:使いやすさ、見やすさを考慮した設定に-


    SACCSYの関わり方

    自信に満ちた言葉が導いた、伴走支援という選択

    サイボウズ福岡オフィス訪問時に、サクシーさんをご紹介いただきました。
    行武社長の自信に満ちた「御社の要望を実現できます」という言葉を受けて伴走支援を依頼することを決めました。

    2025年6月のkintonehive福岡に登壇する機会も作っていただきました。
    感謝の気持ちを伝えるとともに、今後の伴走もぜひお願いしたいです。


    -2025年6月 kintonehive福岡に登壇された佐藤社長-


    今後の展望

    作業をアプリに任せ、人の価値を高める

    タイヤ売場から始まったDXを他部門へ広げていきます。
    現在、申請書や帳票のアプリ化、ワークフローを設定することで回覧の効率化などを進めています。
    これからさらに、車検の工程管理アプリや、安全点検の結果を正確かつ、お客様へ確実に届けるためのアプリなど制作を進めています。
    作業の効率化で「時間の余白」が生まれ、限られた人材が重要な業務に集中できる環境を実現したいと考えています。
    業務改善が働きがいや待遇向上にもつながっています。
    作業はアプリに任せ、判断や提案は人が担うことで、「人の価値を高めるDX」が実現できると確信しています。

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